アルミ溶接の歪みを防ぐ方法|プロが実践するコツ
2026.07.07
アルミ溶接をしたら製品が歪んでしまった——これは溶接現場でよくあるトラブルの一つです。アルミニウムは熱膨張率が大きく、歪みが生じやすい素材です。本記事では、アルミ溶接における歪みの原因と、プロの鉄工所が実践する歪み防止のコツを解説します。
②局所加熱による温度差
溶接部と非溶接部では温度差が生じ、冷却時に収縮差が発生します。一度に比較的長い溶接や大きな素材では特に影響が出やすくなります。
③押さえ治具や溶接順序の間違い
押さえ治具なしで溶接する、または溶接順序が適切でない場合、冷却中に収縮の取り合いが生じ、結果的に製品全体が歪んでしまいます。

鉄工所が実践する6つの歪み防止テクニック

①溶接展開図(逆変形角度)で溶接する
歪みを予測し、歪み方向の逆方向にあらかじめ角度を付けておく方法です。経験と技術が必要ですが、仕上がり品質を大幅に高めます。
②対称溶接で熱を分散させる
一方の端から順番に溶接するのではなく、中心から両側に対称に溶接する方法です。片側に累積する応力を平均化し、大きな歪みを防ぎます。
③少量・短い溶接跡を繰り返す「ダンダン溶接」
長い溶接線を一気に溶接するのではなく、短い線を繰り返す方法です。局所的な入熱を小さく抑え、全体の変形を最小限にできます。
④押さえ治具で局所を固定する
溶接中は強固な治具で溶接部付近を押さえ、冷却中の動きを無くします。特に薄い板材や長尺の部材では治具設計が仕上がり品質を左右します。
⑤予熱・後熱処理で応力を抑える
大型部品や厚板では、溶接前にあらかじめ素材を適温まで予熱することで温度差を小さくできます。溶接後は収縮応力等を除去するための後熱処理を行う場合もあります。
⑥溶接入力量(熱量)を最小限にする
アルミは必要以上の熱を入れないことが原則です。電流設定・溶接速度・シールドガス量を正確に調整し、歪みの原因となる適度な入熱を制御します。
歪みはゼロにできないかもしれないと思ったら
アルミ溶接の歪み対策には、素材特性の理解とたくさんの経験が不可欠です。自社で試行錯誤を繰り返すより、最初からTAYASUのような鉄工所に依頼する方がコスト・時間両面で有利なことが多いです。
TAYASUでは3Dスキャンで寸法データを取得し、溶接後の寸法精度も確認できます。「歪みが大きくなるのでは」という不安なしに寸法規格内の製品をお届けします。
まとめ
アルミ溶接の歪みは、適切な管理と技術で防ぐことができます。しかしそれには経験と設備が必要です。
- アルミの熱膨張率は鉄の2倍で歪みが生じやすい
- 溶接順序・対称溶接・治具固定・入熱管理などの対策が有効
- 自社加工でうまくいかない時は鉄工所への依頼がコスト安
- TAYASUは3D計測で溶接後寸法確認も対応