TIG溶接とは?初心者でもわかる基礎知識と特徴
2026.06.09
「TIG溶接って何?」「どんな場面で使われるの?」そんな疑問をお持ちの方へ。本記事では、TIG溶接の基本的な仕組みから特徴、他の溶接方法との違い、そして鉄工所ではどのように活用されているかまで、わかりやすく解説します。金属加工や製造業に関わる方はもちろん、溶接を初めて学ぶ方にも読んでいただける内容です。
TIG溶接とは?基本的な仕組みを理解しよう
TIG溶接(Tungsten Inert Gas溶接)とは、タングステン電極棒を使用し、アルゴンなどの不活性ガスで溶接部分を保護しながら溶接する方法です。電極そのものは溶けず、溶加棒を別途手で送り込みながら溶接します。
TIGという名称は「Tungsten(タングステン)+Inert Gas(不活性ガス)」の頭文字から来ています。アメリカではGTAW(Gas Tungsten Arc Welding)とも呼ばれます。
タングステン電極の融点は約3,422℃と金属の中で最も高く、溶接中に溶けることなく安定したアークを維持できます。この特性が、TIG溶接の高品質な仕上がりの秘訣です。

TIG溶接の主な特徴5つ

①仕上がりが非常にきれい
TIG溶接は他の溶接方法と比べて、ビード(溶接跡)が均一で美しく仕上がります。スパッタ(溶接飛散物)もほとんど発生しないため、後処理の工数を大幅に削減できます。外観品質を重視する建築部材、厨房機器、医療器具などに多く採用されています。
②薄板から厚板まで対応できる
電流の調整幅が広く、繊細な薄板溶接から比較的厚い部材まで対応できます。特に1mm以下の薄板では、他の溶接方法では穴が開いてしまうケースでも、TIG溶接なら安定した品質で仕上げることができます。
③あらゆる金属に対応
TIG溶接は鉄(軽鋼・ステンレス)はもちろん、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウムなど幅広い金属に対応しています。特にアルミ溶接においてはTIG溶接が最もよく使われる工法の一つです。
④溶接品質が安定している
シールドガスで溶接部を酸素や窒素から守るため、酸化や窒化による溶接欠陥が起きにくい特徴があります。医療用途や食品関連設備など、溶接部の品質に高い信頼性が求められる分野で特に重宝されます。
⑤技術者の円熟度が仕上がりに直結する
TIG溶接は片手でトーチを持ち、もう片方の手で溶加棒を送るという高い技術を要します。習熟するまで時間がかかりますが、熟練した溶接士が行うことで非常に精密な溶接が可能になります。TAYASUには経験豊富な溶接士が在籍し、高品質な仕上がりを提供しています。
TIG溶接と他の溶接方法の違いを比較
溶接方法には主に以下の種類があります。それぞれの特徴をまとめました。
| 溶接方法 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| TIG溶接 | 仕上がりが美しい・全金属対応・高技術 | 精密部品・ステンレス・アルミ |
| MIG/MAG溶接 | 作業スピードが速い・自動化しやすい | 鉄骨・自動車ボディ |
| レーザー溶接 | 超精密・熱影響が少ない・高コスト | 電子部品・医療機器 |
| スポット溶接 | 点での接合・大量生産向き | 自動車・家電製品 |
| 被覆アーク溶接 | 設備が安価・屋外可能・スパッタ多い | 建設現場・修理 |

TIG溶接はコストや速度よりも「品質」を最優先する用途に選ばれる工法です。外観品質や耐食性が求められる製品に向いています。
TIG溶接はどんな場面で使われるの?
ステンレス製品・厨房機器
業務用厨房機器や食品加工設備のステンレス部品はTIG溶接が主流です。溶接跡が少なく、衛生管理がしやすいことが理由です。
アルミ製品・輸送機器
アルミニウムは軽量で耐食性が高いため、トラック荷台、鉄道車両、航空機部品などに幅広く使われます。アルミ溶接にはTIG溶接が最も適しており、TAYASUでもアルミ製品の製作に多く採用しています。
医療・研究用機器
医療器具や実験装置は微細な部分の溶接品質が求められます。TIG溶接の精密さと清潔な仕上がりがこれらの用途に最適です。
建築金物・インテリア
階段の手すり、門扉、インテリア部材など、人の目に触れる金属製品にもTIG溶接が多く使われます。TAYASUではオーダーメイドのアルミ製階段や踏み台の製作でもTIG溶接を活用しています。
TAYASUのTIG溶接について
福井県福井市に拠点を置くTAYASUは、TIG溶接を得意とする鉄工所です。鉄・ステンレス・アルミなど幅広い素材に対応し、オーダーメイド製品の製作から溶接修理まで幅広く承っています。
「図面がない」「形状が複雑」「少量から頼みたい」といったご要望にも、3Dスキャン技術と豊富な経験でお応えします。溶接仕上がりの品質に妥協しない姿勢で、お客様のご要望に真摯に向き合います。
溶接修理・新規製作のご相談は、お気軽にTAYASUへお問い合わせください。
まとめ
TIG溶接は、仕上がりの美しさと多様な金属への対応力が最大の特徴です。薄板からアルミ、ステンレスまで幅広く活用でき、精密な金属加工が求められる場面で欠かせない溶接方法です。
- TIG溶接はタングステン電極と不活性ガスを使う精密な溶接方法
- 仕上がりが美しく、スパッタがほとんど出ない
- 鉄・ステンレス・アルミ・チタンなど幅広い金属に対応
- 高い技術が必要なため、経験豊富な鉄工所への依頼がおすすめ
TIG溶接についてのご質問や製作のご相談は、TAYASUへお気軽にどうぞ。